[解答14](ロ)

 空調空気は、居住者にドラフト感(過度な冷感・温感)を与えないよう居住
域に達する前に室内空気と十分混合させ、
風速・温度差とも許容範囲以内に
する必要がある。
人体に当たって過度の温冷感を与える局所的な気流をドラフトといい、特に
暖房時に冷えた窓や外壁に沿って流下する冷気流、冷房時に必要以上の流速
で居住域に降下する冷気流をコールドドラフトと呼んでいる。
ASHRAEでは、室内の温度差とドラフトに対し、快適状態を表す指標として
次の有効ドラフト温度θ[℃]を定義している。

  θ=(tX-tC)-8(uX-0.15)

ここに
  tX:室内の局所温度[℃]
  tC:室内の平均温度[℃]
    uX:室内の局所気流速度[m/s]

 この有効ドラフト温度θが-1.7~+1.1℃で、かつ気流速度が0.35m/s以下の
範囲内にあれば、座っている在室者の大多数が快適とされている。又、居住
域全体でθがこの範囲にある割合(体積%)を空気分布性能指標(ADPI)と
いい、ADPIが100%に近いほど空気分布が良好という評価ができる。